遺産分割協議とは?期限の有無や対象になる財産などを解説
相続が発生したら、被相続人が残した財産を誰がどのように引き継ぐか決める遺産分割協議が行われることがあります。
今回は、遺産分割協議の期限の有無や、対象となる財産などについて解説します。
遺産分割協議とは?
遺産分割協議とは、相続が発生した際に行われる、相続人全員が集まって遺産の分け方を決定する話し合いのことです。
被相続人の意思を示す遺言書があれば、基本的にはその内容が優先されます。
しかし、特定の財産についての遺言がない場合などには、相続人同士の合意によって遺産分割をしなければなりません。
遺産分割協議に期限はあるのか?
法律上、遺産分割協議を行う期限そのものは定められていません。
相続が発生してから数年、あるいは数十年が経過した後に協議を行うことも理論上は可能です。
しかし、節税効果の高い制度を利用するためには遺産分割の確定が前提条件となっており、相続税の申告期限は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内であるため、遺産分割協議も原則としてその期限内に行われます。
また、2024年4月から義務化された不動産の相続登記も、遺産分割の完了が前提としてあります。
その期限は自己の相続を知り不動産を取得できることを知った日から3年以内であり、期限内に行わない場合には過料が課せられる可能性があるため、注意が必要です。
相続税申告をする必要がなく相続財産に不動産が含まれない場合であっても、遺産分割を確定させないと遺産を自由に利用することはできないため、遺産分割協議は迅速に行うことをおすすめします。
遺産分割協議の対象となる財産は?
遺産分割協議で話し合う対象は、主に被相続人が亡くなった時点で所有していたプラスの財産と一身専属権を除く権利義務です。
一身専属権とは、その人個人だけに帰属し、相続や譲渡ができない年金受給権のような権利のことをいいます。
マイナスの財産についても遺産分割協議で話し合うことはできますが、最終的な負担割合を決定するには債権者の合意が必要です。
債権者の合意が得られない場合には、法定相続分に則った負担割合となります。
遺産分割協議の流れ
遺産分割協議を円滑に完遂させるためには、計画的に進める必要があります。
具体的な遺産分割協議を含む相続手続きの流れは、以下のようになります。
- 法定相続人の調査
- 相続財産の調査
- 相続人の確定
- 遺産分割協議の実施
- 遺産分割協議書の作成
- 各種名義変更手続きの実施
法定相続人の調査を行うためには、被相続人のすべての戸籍謄本を取り寄せる必要があります。
相続財産の調査結果をもとに目録を作成し、財産と債務などの全体像を把握します。
その後、遺産分割協議を開催し、相続人全員で具体的に相続する財産の取り決めを行います。
遺産分割の条件について相続人全員が合意したら、その内容を書面にしましょう。
それに基づきそれぞれの財産の名義変更が完了することで、相続手続きが終了します。
遺産分割協議を行う際の注意点
遺産分割協議を行う際の注意点として、以下のことが考えられます。
感情的な対立を避ける
遺産分割協議は、これまでの家族関係の蓄積が表面化する場となることもあります。
感情的な対立の発生が論理的な話し合いを妨げることを防ぐために、必要に応じて弁護士などの専門家に依頼することを検討してください。
不動産の共有については慎重に検討する
不動産を共有名義にした場合、売却などの処分行為を行うには共有名義人全員の同意が必要となるため、慎重に検討するべきです。
さらに、共有名義人が亡くなった場合には、持分がその相続人に分割されて権利関係が複雑になるリスクがあるため、単独名義を選択することが推奨されます。
特別受益・寄与分への配慮
遺産分割協議において、特定の相続人が被相続人の生前に多額の援助を受けていた場合の特別受益や長年の介護で財産の維持に貢献したことを考慮する寄与分を主張された場合には、公平性を保つための配慮をする必要があります。
これらの請求権を行使された場合には、適切に対応しましょう。
要件を満たしているかの判断がつかない場合には、弁護士に相談してください。
まとめ
今回は、遺産分割協議の概要や、遺産分割協議を含む相続手続きの流れについて解説しました。
遺産分割の対象や話し合いの参加者について把握し、相続人全員が合意した内容を遺産分割協議書に残すことが、将来のトラブル発生を阻止するために重要です。
協議の進め方に不安を感じたり手続きに負担を感じたりした場合には、弁護士に相談することを検討してください。
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弁護士野村 優介
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私は、生まれも育ちも播磨地域であることから、姫路エリア・播磨地域の皆様に密着した法律サービスをご提供しています。 悩みを抱えているご相談者様のお話を丁寧にお聞きし、最善の解決策を提案できるよう心がけています。
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- 平成24年 神戸大学 法学部 卒業
- 平成26年 京都大学 法科大学院 修了
- 平成28年 弁護士登録
- 平成29年 山崎喜代志法律事務所 入所
- 令和04年 野村優介法律事務所 開所
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